tsuyuniyo’s blog

毎日、時々、気が向いた時

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傘横持ちおじさんのバックグラウンドに想いを馳せる

これだけ言われてもなお、いまだに傘を横に持つ人っている。

階段で横持ちとかまじで危ない。的確に目を狙ってきてる。さらに腕なんか振ってると最悪。三百六十五歩のマーチじゃないんだから。ワンツーパンチがこっちの眼球に決まりそうなの。横持ちしてる奴の歩いて行った先に幸せはないから。

 

たまに自転車で「我こそが騎士也!」みたいなかんじで、中世の騎士かなんかの勢いで傘の先端こっち向けて乗ってる人いる。あほかと。

 

でもきっと彼らは悪気がない。ナチュラルに危ないことに気づかないくらい鈍感で、他人への配慮が全くない人なんだ。

 

 

 

さぞかし、日常生活でも気が利かないんだろうなぁ…

 

 

 

 

畑山秀雄(ハタヤマヒデオ)58歳、会社では係長の役職に就いている。30代の頃に昇進し係長になったものの、その後は昇進がなく、おそらく定年までこのままだろう。

家族は妻の和代と、高校生の娘の美雪がいるが、家庭内で俺の立場はない。

 

 

美雪「ちょっと!お父さん!そっちにソース置いたら、あたし使えないんだけど!」

 

秀雄「あ、あぁ、これか」

 

和代「ちょっと!!何度靴下を裏返したまま洗濯機に入れないでって言ったらわかるの?!」

 

秀雄「え?この前はシャツを表にしろと言われたけど、靴下は言われなかったぞ!」

 

和代「それに!さっきお風呂のお湯入れてって言ったのに、なんでフタ閉めないの?!お湯が冷めるでしょ?!」

 

秀雄「だってお前フタを閉めろなんて言わなかったじゃないか!」

 

美雪「…お父さんてさ、本当に気が利かないね。」

 

和代「はあ…本当にね。」

 

 

 

人が一生懸命家族のために働いてるっていうのに、何で言い草だ。美雪も和代も、全く可愛げがない。

 

 

〜翌日〜

 

部下1「係長、昨日は突然休んでしまい申し訳ありませんでした。これ、昨日の分の休暇申請書です。」

 

秀雄「あぁ、構わないけど、体調不良かなにかだったの?そうでないならできるだけ事前に申請してほしいんだよねぇ。」

 

部下1「あ、いえ、昨日はその…体調が良くなくて…」

 

秀雄「(申請書を見る)……ん?あぁ!生理休暇か!なるほどね。毎月取る予定なの?」

 

部下1「……昨日はたまたま辛かったので。毎月取るつもりはないです…。」

 

秀雄「そうかあ。女の子は大変だねぇ、あ、これセクハラっぽいか、ははは!」

 

部下1「……いえ、すみませんでした。失礼します…。」

 

 

〜女子トイレ〜

 

部下1「ねぇ、さっきの畑山係長のやつ、フロア中に聞こえるくらいのボリュームだったよね。」

 

部下2「ホントありえない!あんな大声で生理休暇とか言う?!」

 

部下1「デリカシーなさすぎ!!もー!まじでキモいんだけど!」

 

部下2「っていうか、気ぃ利かなすぎぃー!」

 

 

〜社内〜

 

同僚「畑山!この前お願いしたやつ、どうなった?もう結構〆切ギリギリでさ。」

 

秀雄「あぁ、それならもう数日前に終わってるよ。」

 

同僚「え?!なんだよ!終わったなら言ってくれればいいのに!」

 

秀雄「必要だったらその時に取りに来るだろうと思って。」

 

同僚「いやでもそこは言うだろ、普通…。…あれ?この売り上げデータ、半角と全角が混ざってないか?これだとこの後の作業でエラー出るって、前に説明しただろ?なんで半角に直さないんだよ。」

 

秀雄「あー、だって売り上げデータ入れてくれとかしか言われてなかっただろ。だから元データをそのまま貼り付けたんだ。」

 

同僚「お前さぁ…もうちょっと気、使った方がいいと思うけど。」

 

秀雄「………。」

 

 

 

 

今日も仕事が終わった。商談先から直帰するか…でもまた妻と娘から邪険にされるかと思うと帰る気にならない。

 

…ん?『みけらんじぇろ』?なんだろう、初めて見る店だ。入ってみるか。

 

 

 

猫耳メイドカフェ みけらんじぇろ〜

 

ぴにゃめろ「ご主人様!お帰りなさいませにゃ♪」

 

 

か、かわいい!なんて愛らしい子なんだろう。

 

 

秀雄「こ、こういうところは初めてで…。」

 

ぴにゃめろ「でわ⭐︎本日は!ぴにゃめろのおすすめでご主人様を喜ばせるにゃ!まずはぴにゃめろ特製『らぶめろちゅっ♡いちごみるく』をどうぞ♪」

 

秀雄「な、なんだかただのいちごミルクに思える…で、でも!ぴにゃめろちゃんがシェイクしてくれたせいか美味しく感じる…!うまい…!すごく…うまい!癒される!!1杯1580円…安いくらいだ!」

 

 

 

ぴにゃめろ「ご主人さまぁ、帰っちゃうのさみしいにゃあ〜、また来てにゃん!」

 

 

 

それ以来、定期的にぴにゃめろの元に通うようになった。

 

 

 

秀雄「ぴにゃめろちゃん、今日誕生日だって言ってたよね?」

 

ぴにゃめろ「え、ひでおさま!覚えててくれたの?!うれしいにゃ♡」

 

秀雄「うんうん、ぴにゃめろちゃんにはいつも元気をもらってるからね!これ、プレゼント。」

 

ぴにゃめろ「え〜?!なんかすっごい大きい!ドキドキしちゃう!開けるね!!」

 

ガサガサ…ガサ…

 

秀雄「ぴにゃめろちゃんに似てるなーって思って!どう?!かわいいぬいぐるみでしょ?」

 

ぴにゃめろ「……そ、そうだねぇ!ありがとう!大事にするにゃ〜♡」

 

 

 

〜バックヤード〜

 

ぴにゃめろ「ねえ、秀雄からこのぬいぐるみもらったんだけど。」

 

りりぽむ「え、やばwwwww」

 

あむてゃ「ムダにでかいwwww」

 

りりぽむ「つかこれなんのキャラ?見たことない。くっそダサいw」

 

ぴにゃめろ「まださぁ、マイメロとかディズニーならわかるけど、なにこのキャラ。つかプレゼントぬいぐるみって…ダサすぎ。これ小学生でも捨てるくね?」

 

りりぽむ「辛辣wwでもたしかにー!他の人は財布とかアクセくれてたのにねー。」

 

あむてゃ「ひでお、やばぁw」

 

ぴにゃめろ「ひでお、気ぃ利かねぇw」

 

 

 

 

 

 

なんか…これ書いてたら…秀雄、ちょっとかわいそうだなって…。

横持ちおじさんも…色々苦労してるのかなって……。

 

 

いやでもやっぱ横持ちは危ないからやめたほうがいい。

秀雄みたく、ロクなことにならない。

 

 

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