いやもうタイトル通りなんですけど、誰か読んでませんか?
全5巻と短くてめちゃくちゃおもしろい。
この表紙の子、民子が主人公。
ざっとあらすじ
ずっと不登校だった如月民子は、ある日突然登校してくる。人形のように活気がなかった不登校以前の様子と打って変わり、生命力に満ち、攻撃的かつエキセントリックな言動でクラスメイトを混乱させる。
民子のクラスでは、民子が登校してくる数日前に七子という美人の女生徒が自殺していた。
死に関して敏感になるクラスで「私も若いうちに死にたい」と言う整形依存の英子、陸上選手だったが足を怪我したことで「死んでやる!」と悲観的になる隼子、どんなことにも興味が湧かず食べることで空虚さを満たす曜子、この3人に民子は「死にたがってる人が死ぬ時ってどんなかんじ?」という疑問を知ろうと接触する。
七子の死の真相、そして民子の家と、民子自身の秘密が徐々に描かれていく。
一言で表現するなら
青春×サスペンスホラー
民子がなにを考えてるか、なんのためにこんな行動を取っているのか最初は全然わからない。
クラスメイト同様に、めちゃくちゃやってる民子に「なに?こいつ?」となる。
そして5巻の間、ずっと不穏。もう不穏という言葉しかないくらい、良くない事が起きそうな雰囲気が充満してる。
そして民子が接触する英子、隼子、曜子もみんな歪。こいつ性格悪いなーと思って読み始めても、生い立ちや家庭環境を知って、だからかぁ、と腑に落ちる。
物語自体は明るくない、というか割と陰鬱としていて暗い。でも民子の生命力とキラキラした表情で、すごく爽やかさも感じられるのが不思議。ずーっと海が出てくるんだけど、海と民子のキラキラ感が重なる。
例えるなら、キラッキラのキレイな海の、パッと見えないところにある浜辺がものすごいえげつない汚れ方してる、みたいなかんじ。
民子は超絶美少女で、頭もよく運動もできるという設定。みんなが羨む要素があるが故に同性からやっかまれ、嫌がらせにあう。さらに見た目が妖麗すぎるせいで想像を絶する苦労もしてる。
読んでいくうちに「民子…。もういいから…。私が幸せにしてあげるから…。」ってなる。
民子ってば、多分煉獄さんより命を燃やしてる。
最後の5巻は正直泣く。私あんまり映画漫画で泣かないんだけど、ちょっと泣いた。
全ての描写、全てのセリフに意味があって、伏線もキレイに回収されてる。
友情がテーマかと思いきや、多分この漫画のテーマは『母と娘』。それぞれの家庭の親との関係性と、その親の言動がどんな影響があるか、みたいなところを中心に描かれてる。こんな話だとなんか「ちゃんとした母親じゃないと!」って追い詰められそうな話だけど、そうじゃなくて、ただ自分を好きでいてくれて、褒めてくれる親の存在の必要性って事だと思った。特別何ができなくても、存在を肯定してくれることが何より大切ってことを言いたいのかなーと。
一気読みするのにすごくちょうどいいボリュームと、映画化してもいいくらいストーリーがしっかりしてるのでぜひ!超オススメ!
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