市川春子さんの「宝石の国」が、この間までコミックDAYSで全話無料で読めたので読んでみた。
この前まで1年位休載してて、先月から連載再開らしいです。ので、まだ終わってません。
ネタバレ書きまくるので、気になる人は注意です。
人間が絶滅したあとの世界、という設定。
地上には「宝石」たちが「先生」と呼ばれる人の元で暮らしている。
主人公はフォスフォフィライト。
現実にはこんなかんじの宝石。
宝石なのでみんな性別はなく、女性っぽい話し方をする子もいれば、男言葉の子もいる。
宝石要素がどこに生かされているのかというと、主に髪の色と硬度。
例えばフォスフォフィライトは硬度が3半とかなり脆く、すぐ体が崩れてしまう。
実際の宝石のほうも同じように脆いので加工が難しく、その分値段も高いとかなんとか。
壊れた体はくっつけて直す。
物語のかなり重要な部分のネタバレしちゃうと、人間が滅びるときに、それぞれ魂、骨、肉体に分かれた。
宝石はここでいう骨にあたり、地上で暮らす。
肉体はウェントリコススというウミウシみたいな存在になり、海で暮らす。
地上ではちょっとキモいんだけど、海に入るとめちゃカワイイ。
フォスフォフィライト(フォス)はなぜか宝石の中で唯一、このウェントリコススと話せる。
魂は空の上で暮らす月人という存在になる。
月人は地上に度々襲来して、宝石たちを襲い、粉々に砕いて月に持ち帰るため、宝石たちは日々月人と戦っている。
宝石たちはみんな「先生」と呼ばれる僧侶っぽい人のことを慕っていて、先生の指示で役割を与えられている。
フォスは月人と戦いたいんだけど、その体の脆さ故、役に立てないでいる。
フォスは、水銀の原料であり体から毒液を出すため他の宝石たちと隔離され、夜の見回り担当になっているシンシャと出会う。
シンシャを孤独から救いたい!
先生の役に立ちたい!
宝石のみんなを助けたい!
という思いを行動に移していく。
フォスのみの特性として、色んな宝石と合体できる。
物語が進むに連れて手足だけではなく、頭まで別人のパーツにすげ替えられていき、元々のフォスを構成する成分は50%以下になっていく。
テセウスの船状態。
自分の体や、仲間を何度も失いながら、なぜ月人は自分たちを襲うのか、先生の正体はなんなのか、ニンゲンてなんのこと?みたいなこと追求していく。
フォスはトラブルメーカーといってしまえばまぁホントにそう。
辛辣な言い方をすれば、無能なくせに色んなことに首を突っ込んで引っ掻き回す、みたいな。
でも本人は宝石のみんなのこと、先生のこと、月人のこと、ウェントリコススのこと、みんなを大切にしたいのに…!みたいなかんじ。
読んでる側としてもその立ち回りはある程度理解できる分、空回りして裏目に出てるのがものすごく苦しい。
フォスも回を重ねるごとに精神に連動して身体がどんどん崩れていく。
連載開始時こうなのに
今こう。
同一人物ですか?レベル。
まじで可哀想。
現実は、正しいと思った行動、優しい気持ちでしたことが全て良い方向に向かうわけじゃないんだなって思った。
まぁ現実ではなく漫画なんだけどさ。
個人的に漫画を読んでて一番ムカつくのはカンゴーム。
カンゴームは元々ゴーストクォーツという子の二重人格のもうひとりみたいな存在だった。
ゴーストが外側、カンゴームが内側にいて、ゴーストも時々自分ではない内なるカンゴームと葛藤してた。
外側のゴーストが死に、カンゴームとして生きていくことになるんだけど、カンゴームはフォスを守りつつ親友のような存在になっていく。
フォスがカンゴームを含む、他の宝石たちと月に行ってから、どんどん変わってしまう。
月人の王子、エクメアにゴーストの要素を完全に取られ、エクメアの女と化す。
これがエクメア。
こうなって、月で手術的なのを受けて
こうなる。
こうなって以降、ひたすら空気を読まないカンゴームとエクメアのイチャイチャを見せつけられるのもイライラするし、フォスのことをただのウザいやつみたいな扱いするカンゴームに心底失望してしまう。
ゴーストのことも「迷惑で、苦しめられた!」みたいな言い方しかしなくてヒドイ。
性別がないはずなのに、エクメアとカンゴームのいちゃつきはやたら生々しくて嫌悪感でいっぱいになる不思議。
どうかこの先この二人にひどいことが起こりますように!!!と思いながら読んでる。
ちなみにフォスはシンシャからも他の宝石からも理解されず、先生のことも壊して、完全に精神崩壊気味。
これ主人公の姿かな。
ひたすらしんどい。
宝石のキラキラ感と色味が漫画だとわからないけど、アニメとかだとかなりキレイなんじゃないかな!と思う。
ちなみにアニメがサブスク系にないのでまだ見れてない。
3Dアニメらしいす。
気になる人はよかったら漫画をどうぞ!
覚悟の上で。
\こちらもどうぞ/