以前からモテないモテないと嘆いた青春を送ったことを書いてたけど、モテないのはホント。
それでも数年に一回くらい、ちょうどオリンピックくらいの間隔で人から好意を寄せてもらえることもあった。
でも世の中そう上手くいかないもんだから、好きになる人は私を好きにならないし、私のことを好きになってくれる人もちょっと好きになれないことが多かった。
私は友達から「メシア」って呼ばれるくらい見た目のストライクゾーンが広かった。ほぼゾーン圏内だからボールが存在しない。
めちゃくちゃタイプ!っていう好みはもちろんあるけど、よっぽど汚かったり臭かったりしない限り別にどんなんでも平気。チビもデブもハゲも別に気にしない。ハゲは高校生だから周りにいなかったけど。
ただ、唯一ナルシストだけが嫌い。
具体的にはクサいセリフ言われたり、自信過剰な発言されるのだけは無理!どうか謙虚であってほしい。
話してて「俺が俺が」系もヤダし、「おもしろれー女」とか言ってくるヤツだけは無理なんだ。あと自称Sな男。壁ドンなんてもってのほか。二次元にお帰りいただきたい。もうこっちに来ちゃだめだよ。
福士蒼汰とか横浜流星みたいな超イケメンに「おまえ、今日から俺のペットな。」って壁ドン顎クイされたら「……良い」って思うのかな。
いやでもやっぱ無理。キモい。
そんなかんじでクサイセリフ言ってくる自称Sナルシストが嫌いなんだけど、私のこと好きになってくれる人に何故かこのタイプが多かった。
中学生の頃、割と話す男の子がいたんだけど、その人は別の女の子のことが好きだったの知ってたから特に何もなかった。
高校生になってなにかの用事でまた連絡を取るようになって、少しやりとりが続いた。
でも話せば話すほど「この人…あれ…?言うことが…クサ…い…」ってなってきて徐々に無理になってきた。
なにかの話をしてるときに「会って話したい」と言われた。正直その頃には「この人は無理」と思ってたから、めちゃくちゃ断ったけど食い下がる。仕方なく手短に要件だけ、ということで会うことになった。
その日はホント立ち話程度で終わらせて、その後も極力メールも減らしてた。
それなのにある日バイト先に来てめちゃくちゃびっくりした。「えっ…(ドン引き)」って顔したら「貸したい漫画、あってさ」って言われた。
ちなみにその漫画見たいとか一言も言ってない。
「いや、借りたら返さないといけないし。こんなバイト先に来るの無理だし。…いや、ホント無理。」ってかなりハッキリ言ったら
「バイト終わったら少し話したい、外で待ってるから。…いつまででも…!」って言われて、もうめちゃくちゃ何かに酔ってますやん!って寒気がした。
バイト終わって外出たら雨が降ってたんだけど、傘持ってるのに傘を差さずに街灯の下でライトに照らされて立ってる彼がいた。
あーこれは完全にキマッてんなぁ、ってかんじで正直話しかけるのも嫌だったけど避けようがないから声をかけた。
「急に来たこと、怒ってるんだろ?でもさ、我慢できなくて。」みたいなこと言われた。
正直言ってこんな想ってもらえるほど深い話もしてなかった。これって毎日連絡取り合って毎晩電話するレベルになってから発動するものではないでしょうか。
せいぜい連絡取るようになって1週間程度、電話1、2回程度の関係性でこうなるもんなの?
「ごめん、勘違いさせて。でも無理だから。バイト先に来るのも困るし、もう連絡しないよ。」的なこと言ったと思う。
そしたら突然彼は自分の携帯(ガラケー)を逆パカした。
「連絡が来ない携帯なんて、持ってる意味、ないだろ…?」
やっべぇぇぇぇぇぇぇええぇぇ!!!!
もう三次元で見たことがないやりとりの応酬で怖すぎて逃げ帰った。
逆パカしてるから届くかわからないけど
「ごめん、期待には応えられません。無理です。さよなら。」的なこと送った。
携帯は奇跡的に生きてたらしく、長々と返信来てたけど返さなかったら連絡も途絶えた。
1ヶ月後くらいに
「俺はまだ許してもらえないのかな…一生監獄のままなんだろうか…?」って来て、私いつ収監したっけと思いながら
「申し訳ありませんがそのまま入っててください。」って送って、やりとりは終わった。
中学生の頃に、彼が好きだと言ってた女の子と話す機会があったからこの話をしたら
「私は夜の住宅街で、後ろから大声で好きだーー!!!って叫ばれたよ。」って言ってた。
パターン豊富。もはや才能すら感じる。
何読んだらこうなるんだ?少女漫画?
今思えばちょっとカワイイけど、当時は怖かった。
恋愛の需要と供給って難しい。
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