全くもって読書家ではなく、むしろ1年で数冊しか読まないのですが、人におすすめされて山本文緒さんの「ブルーもしくはブルー」を読みました。
2時間かからずに読める厚さです。
あらすじ
蒼子という美人の主人公は、2人の男性どっちと結婚しよう!?ってなって現在の夫を選んだことを後悔しています。
蒼子の夫はイケメンでハイスペのめっちゃ稼ぐ人で、お金に不自由せず干渉もされませんがとにかく愛が感じられません。お互い不倫もしてます。
あの時元カレの板前九州男児にしとけばよかったかなー、とか思っていると福岡で偶然元カレの板前に遭遇。隣には女性。
あー、結婚してるのか、と思うとなんとその相手はどうみても自分。
ドッペルゲンガー蒼子Bと接触し、お互いの暮らしを1ヶ月入れ替えよう、となります。
ここらへん境遇の違う自分同士で盛り上がっててめっちゃ楽しそう。
生活チェンジでの元カレとの暮らしは愛に溢れていて、なにこれ最高っ!と言いかけたところで元カレからの超束縛&DV&キツめの義母。
マヂ無理…夫のところに戻ろ…と思うと蒼子Bは楽しいし戻りたくなーい!と言ってきて自分VS自分のバトルになる、という話でした。
最終的には蒼子Aも Bも離婚して新しい自分の人生を歩もうとします。
誰でも人生のターニングポイントで、選ばなかった方の人生が気になることがあると思います。
でも結局は人生で100%幸せだけ!なんてことはないんだなぁと思いました。
この本で心に残ったところは、蒼子がどんな形の幸せを求めても、結局自分は自分。
わがままでしょーもない自分から生まれる結果はなにを選んでもさほど変わらない、と気づくところです。
だから最後自分の力で生きよう、変わろう、みたいになるんだと思います。
経験してないことはすごかったり、よく見えたりするものですよね。
実際やってみるとそうでもないな、ってなったり。
ドッペルゲンガーに人生乗っ取られる!という恐怖より、迫り来る元カレがホラーすぎておもしろかったです。
久しぶりに本読んで楽しかったので、今年は読書もちょっとチャレンジしてみようかな、と思いました。